僕は抹茶が大好きだ。
アイスクリームやチョコレートでも抹茶味があればついつい選んでしまう。
日本人としての血が抹茶を求めるのだろうか。
もちろんすべての日本人が抹茶を好きであるわけではないのだが。
抹茶は優れた健康食品
そもそも茶の始まりは鎌倉時代に中国の宋から伝わったものといわれている。
茶道というと優雅な貴族達のもののように思えるが当時、武家の間でも広がっていった。
戦のあとの心を落ち着かせる為に茶道をたしなんだのだろうか?
いずれにしても抹茶は自然と日本に浸透していく。
抹茶は効能も優れておりカテキンによる脂肪燃焼効果や活性酸素除去といった健康や老化防止にも繋がり、テアニンによるリラクゼーション効果もある。
他にも挙げればきりがないほど抹茶には秘めたる力があるのだ。
そんな抹茶も、抹茶風味を味わえる飲み物やお菓子は数多く存在するが本当の抹茶の奥ゆかしさを感じられる製品は少ない。
有楽町にある「銀座かずや」はそんな数少ない抹茶にこだわりを持った和菓子店だ。
割烹、懐石料理などの日本料理店で7年間修行した店主が作る和菓子はどれも絶品。
「銀座かずや」のかずやの煉
中でもこの「かずやの煉」はお店の看板商品で抹茶の素材の良さが口に入れただけで伝わってくる。
僕はそれまで練り菓子には馴染みがなかったのだが、かずやの煉を食べてすぐにファンになってしまった。
肝心の抹茶は九州、八女星野村の高級八女抹茶がふんだんに使われていて笹を開けると濃厚な抹茶の香りが広がってくる。
口に入れると今まで食べた抹茶菓子は何だったのだろうと思えてしまう。
食感が非常に独特でババロアのようでもあるけど弾力性が尋常ではない。付属の竹串では切れないくらいだ。
食べる時は一口ごとに水を飲んでリセットしてから食べると抹茶の香りも風味もずっと楽しめると思う。
あまりに抹茶の風味が濃くて味覚が麻痺してきてしまうからだ。この辺は好みの問題ではあるが。
かずやの煉は入手困難
香りと食感でここまで新しいモノができるとは和菓子の世界は本当に奥が深いなと思う。
といっても和菓子過ぎないというか洋菓子のようなとっつきやすさもあるので、意外と万人受けする味なのではと思う。
現にこのかずやの煉は今は予約購入でしか買うことができない。
すべての工程が手作業の為、大量生産できないというのも大きな要因の1つだ。
お店も雑居ビルの中にわずか一坪というかなり特殊な店だし、店主一人だけで切り盛りされている。
そして、かずやの煉は冷蔵で消費期限2日という短さだ。
ゆえに店舗販売しかしないという初見泣かせなところがある。
そういうところが逆に人気が出る理由なのかもしれない。人は手に入らないモノには熱くなるものだ。
予約から購入まで色々な条件があり、ややこしいのだが味は間違いなくやみつきになってしまうので僕にとって悪魔のようなお菓子だ。
今年は何回食べることができるだろうか。