春先にかけて街で見かける頻度が増えてくるバスクシャツ。
有名どころで言えばSAINT JAMES(セントジェームス)やORCIVAL(オーチバル)が挙げられる。
コットン地にボートネックの広めのネック、そしてさわやかなボーダー柄が春の陽気な季節にぴったりだ。
バスクシャツの歴史
その歴史を紐解くと、意外と出自がはっきりしていない。
バスク地方の漁師の仕事着だったという説が濃厚だが、文献などは出てきていないので断言できるソースがないのだ。
フランスではバスクシャツでは通じず、ブルトンマリンとかブルターニュシャツなどと言うそうだ。
フランス海軍の制服として採用されていた経緯があり、ミリタリー好きにもファンが多い。
アメリカと違い、軍服にも優雅さ漂うところはオシャレ好きのヨーロッパらしいと言えるかもしれない。
芸術面だとパブロ・ピカソが愛用していたり、ヘミングウェイの遺作、『海流の中の島々』でこのシャツを着用した人物が出てきたり、日本で有名になる前から、バスクシャツは人々の生活に溶け込んでいた。
Le minor(ルミノア)のバスクシャツ
そして、僕も涼しい季節にはバスクシャツを着ることが多い。
気に入っているのはLe minor(ルミノア)のバスクシャツだ。
Le minorは1936年にフランス・ブルターニュ地方で創業した老舗ブランド。
少し粗めながらも、ブルターニュの美しい海や緑豊かな土地を感じさせる風合い良い綿の質感がルミノアの特徴だろう。
そして、一貫してフランスの自社工場での生産にこだわり、今でもmade in Franceだ。
80年近く、自国生産を続けるのは容易なことではない。
それだけ、歴史に誇りを持っているのだと思う。
そのクオリティの高さからフランス軍への配給も行っていた。
日本ではセントジェームスが有名だがフランス本国では、ルミノアの方が馴染み深いのではないだろうか?
柄やサイズ感によって雰囲気が変わる
生地が本当に大好きで、この厚めの洗いざらしな風合いが気持ちいい。
バスクシャツといえばマリンボーダーが一般的だけど、僕はあえて無地を選択した。
ボーダーとはまた違った印象で、無地のTシャツとも違う、
バスクシャツにしか出せない趣がある。
きっと、粗い生地感とボートネックがポイントなのだろう。
ボートネックは、一般的には肩が広めな人が似合いやすい。
僕も体全体の細さに対して、肩は広めな方なので違和感なく着られている思う。
しかし、今は女性もよく着ているし、あまり関係ないのではとも思う。
大切なのはハッピーでいられるかだ。ファッションなんて元々そういう類であるはずなのだ
着ているだけで楽しい気分になれるなら、それほど素晴らしいモノはない。
バスクシャツは基本、着丈が短めだが僕はオーバーサイズで着ている。
ネックもゆったりしているし楽なのだ。
このシャツの着方としては微妙なのかもしれないが、僕は気にしていない。
ピカソもボートネックではなく丸首のものをわざわざ選択していた。
自分なりの着方を見つけた時、ファッションはもっと楽しくなると思うのだ。
では!