僕は普段、電車通勤だが最寄り駅までが遠く、駅まで自転車を使っている。
大体、20~30分くらいの道程だが冬の自転車は凍えるような寒さで特に指先は凍傷するのではないかというくらいだ。
凍傷は雪山で遭難した時くらいと思う人も多いが、日常生活でも十分起こりうる。
最悪の場合、指が壊死するということもあり得るのだ。
メゾンファーブルのレザーグローブ
そんな僕の手を、冬の間守ってくれるのがメゾンファーブルのレザーグローブだ。
1924年にフランスで創業したメゾンファーブルは、フランス最高峰と呼ばれる程の上質な革と天然素材を使ったグローブファクトリー。
すべて職人の手作業で作られるグローブは、多くのビッグメゾンのオーダーを受けている。
グローブというとイギリスのDENTS社を思い浮かべるが、僕の手には無骨すぎて合わなかった。
その点、メゾンファーブルはグローブの歴史が長いフランスならではの伝統と気品が感じられ、しかも僕の手にとてもよく馴染んだ。
最初は指が曲げられないくらい窮屈だったが、今では驚くほど快適で着けたままシャツのボタンも留められるくらいだ。
使うごとに自分の手の形になっていく
使用して1年半くらい経ったが革にだいぶ艶が出てきた。
指の関節部分には深い皺が入り光沢感とのコントラストが美しい。革はメンテナンスすれば使うほどかっこよくエイジングしていく。
革は製品化されたあとも生き物のように着る人と一体化していくのだ。
上質なカシミアが厳しい冷気から守ってくれる
ライニングはカシミア。手に吸い付くような肌触りでとても暖かい。革とカシミアという自然の恵みに手を包まれていると気持ちまで暖かくなってる。
自転車の時はもちろん、普段からもずっと着けていられるデザインなのでとても重宝している。
スマホはいじれないがこのグローブにそれは野暮というものだ。
グレースケリーも愛したグローブ
昔、映画でグレース・ケリーがメゾンファーブルのグローブを着けていたがグレースの気品というか気高さがメゾンファーブルとマッチしていてとても美しかった。
昨年公開された「グレースオブモナコ」でもニコール・キッドマンが、カルティエやエルメスの衣装と共にメゾンファーブルを着用しており、自立した女性の象徴としてこのグローブはぴったりなのではと思う。
もちろん、男性が着けてもモノの素晴らしさは際立つ。なにより自分の体に馴染んだモノは気持ちいいものだ。
これから暖かくなり、このグローブともしばらくお別れだがまた来年の冬も、僕の体と心を暖めてくれるだろう。またその日まで。
では!