ネット犯罪を防ぐ為に『規制』は必要なのか?少し考えてみた


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先月、テレビでネット犯罪を防ぐ為に「インターネット」に規制をすべきかという議題で議論が行われていたので僕もテーマに挙げてみた。

その”規制派”の人達が問題視していた様々なネットによる弊害が、本当に「インターネット」によって引き起こされているのか?

その責任は誰にあるのか?

僕なりの意見を書いてみようと思う。

この国では何かと話題に挙がる、「~が起きたから〇〇をなくすべき」という論争は時代が変わってもなくならないみたいだ。

これは本当に僕達一人ひとりが考えていかなくてはいけないことだ。

今回、僕も真剣に考えてみた。

インターネットの歴史

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そもそもインターネットはなぜ生まれたのか?

まずはそこから紐解いていこう。

最初のきっかけは1961年にアメリカで起きた、電話中継基地の爆破テロだった。

この事件をきっかけにアメリカは既存の通信手段の脆弱性を目の当たりにした。

そこで、電話回線ではなく、有事の際にも使用可能な核戦争にも耐えうる通信システムの開発をスタートしたのだ。

そして、現在のインターネットのようなパケット通信の構想を導き出し、4つの大学と研究機関が開発に乗り出した。

この段階では軍事利用より、情報の伝達の為のネットワーク構築が主だったとされている。

そして、他の多数の大学や研究機関も参加を表明し、その間にネットワーク接続に成功する。

その後、研究は様々な機関によって進められていきCERN(欧州原子核研究機構)のティム・バーナーズ=リー博士によって「web」が発明された。

インターネットで最も重要なシステムであるWWW(World Wide Web)の生みの親だ。

 

これにより、WWWサーバーに保存されたファイルなどの情報を共有できるようになり、インターネットの利便性は遥かに向上した。

ちなみにWorld Wide Webとは「世界中に広がるクモの巣」という意味だ。

1991年にティムは世界で最初のwebサイトを公開した。

そのサイトでは「Hyper Text(ハイパーテキスト)」と呼ばれる文字列が使われていた。

文字をクリックすると別のwebサイトへ飛ぶことのできる、今の「リンク」のことだ。

そして、webサイトの構築で使う命令言語を「HyperText Markup Language(ハイパーテキスト・マークアップ・ランゲージ)」、略してHTMLと名付けたのだ。

そこから、Internet Explorerなどのブラウザが誕生し、様々な試行錯誤を経て、現在の僕達の世界のネット環境へと進化した。

この道程は生半可なものではなく、数々の研究者の”執念のバトン”を繋げていった結果だといえる。

インターネットは人類の英知の結晶といっても過言ではない。

ネットは犯罪の温床か?

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ネットが犯罪を助長していると言う専門家は多い。

本当にそうだろうか?

たしかに闇サイトフィッシングサイトなど、”悪意”を持って作られるサイトもある。

そこでは、匿名性を利用した犯罪が数多く存在する。

僕達はいつ”被害者”になってもおかしくない状態であるのは確かだ。

しかし、これはネットだけに言えることではない。

包丁は美味しい料理を作ることのできる素晴らしいツールだけど、人を殺すこともできる危険な凶器でもある。

だが、包丁を使った殺傷事件が起きた時、包丁を作る職人や販売元が責任を問われるだろうか?

車だって同じだ。

ひき逃げ事件が起きたら製造会社に規制をするのか?

そんなことをしても全くの無意味だ。

車を運転するには免許センターで運転免許を取らなくてはいけない。

ネットを免許制にするというわけではなく、ネットから身を守る術、自身の生活を便利にする使い方の教育体制を整えるべきだ。

車は免許センターや学校でその部分を教えてくれるが、ネットは誰も教えてくれない。

そろそろ学校のカリキュラムに組み込んでもいい時期なのだ。

僕が高校生の頃は「情報」という科目があったが、とても次元の低い授業だった。

ほとんどは倫理観の共有といったことに時間を費やされた。

道具も使いようだ。

どんなに便利で素晴らしいモノも使い方を間違えれば他者を傷つけ、自分も傷つける。

リテラシーを高めることが重要なのだ。

それが、ネットにおいては地道だけど確実な犯罪抑制になると僕は信じている。

スマホのせいで学力低下?

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最近は小学生でも持っているスマホだが、そこには色々な弊害を生まれているという。

LINEグループやSNSでの個人への誹謗中傷や、コンプガチャをはじめとするソーシャルゲームの課金騒動などだ。

今までのいじめは学校に行かないで、家にいれば攻撃を受けることはなかったがSNSの台頭により、スマホを介して悪意あるメッセージを送ることができてしまう。

それはスマホを持っているかぎりずっと続く。

精神的苦痛は相当なものだろう。

コンプガチャもまだ電子マネーと、実際の紙幣との区別がつかない子供には難しい問題だ。

僕だってクレジットカードの使い過ぎで、思わぬ金額の請求が来ることがある。

お金を使っている感覚がないからだ。

これらの問題はやはり教育の遅れが原因の一つだろう。

教育機関もそうだが、何より親の責任というべきだ。

スティーブ・ジョブズは、子供にアップル製品を与えないようにしていたし、Googleの元CEOであるエリック・シュミットは1日1時間はスマホの電源をOFFにする習慣をつけるべきと発言している。

おそらく、2人にとってはテクノロジーは人類を新たなステップへと進める素晴らしいものであると同時に、「人間らしさ」を失わせる諸刃の剣という認識があったのだろう。

これには、僕も賛成でパソコンやスマホはコミュニケーションの質を低下させる原因になりうると思っている。

Facebookの「いいね!」より、面と向かって「いいね!」と言われた方が何倍も嬉しい。

僕はiPhoneのようなガジェットツールも好きだし、自然と触れ合うアウトドアも好きだ。

大切なのは使い分ける”バランス感覚”なのではないだろうか?

そして興味深いのがスマホと学力低下の関係性だ。

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出典 shukan.bunshun.jp

このグラフでは、2時間勉強してスマホを4時間以上使う子より、30分~2時間の勉強時間でスマホを全くいじらない子の方が数学の平均点が高いという結果が出ている。

つまり、単純な勉強時間の低下が原因ではないということだ。

専門家はテレビやゲーム、スマホをすると脳の前頭前野の血流が下がり、働きを低下させるおそれがあるというがあくまで仮説段階の話だ。

原因ははっきりと解明されていないが、僕は数学という科目に注目すべきではと思う。

他の国語、理科、社会、英語の平均点も上のグラフと近い形になるらしいが特に数学が顕著だという。

今はネットで検索すれば、いつでも自分の悩みに対する”解答”が得られる。

とても、便利なのだがそこには自分で考えるというプロセスがない。

それによって、一番影響を受ける科目とは何か?

思うに数学だろう。

解を求める為に色々な方程式を試して、試行錯誤するという能力が落ちているなら当然だ。

スマホは生活を豊かにするツールだけど、一定の”距離感”は必要であるべきだ。

しかし、間違ってはいけないのが、それを法で規制してはいけないということだ。

僕はあくまで家庭の問題であると思っている。

子供に買い与えるかは親の判断だ。法が家庭の問題に立ち入るべきではない。

この国は、新しく生まれたテクノロジーや文化を規制でがんじがらめにしてしまう傾向が強い。

アニメや漫画は日本が誇る素晴らしい文化だが、政治家はどうも臭いものには蓋をしたがるみたいで、理解の範疇を超えたものには敵意を向けてしまう。

それが、世界から称賛されているものでもだ。

そして、最近話題のドローンも規制強化の方向で話が進められている。

これに関しては世間的にも良い印象がないだろう。

メディアで報じられたドローンのイメージは”危険なモノ”という報道のされ方だった。

しかし、これからは無人機の技術開発は必要不可欠だ。

テロに使われる可能性よりも、平和利用での貢献度の方が遥かに高いからだ。

救助活動や、人間が行くことのできない場所の調査など、ドローンでもたらされる恩恵は大きい。

だが、残念ながらその発展の道が大幅に遅れてしまっている。

ドローンの開発は、日本よりもアメリカや中国の方が進んでいるのというのが今の現状なのだ。

話がずれてしまったが、「規制」というのはあくまで最終手段であるべきだ。

危ないから利用制限を設けるというのは”思考停止”していると言わざる負えない。

規制ではなく利用しやすいように法的整備や教育体制を整えることが重要なのだ。

もし、法で規制を掛けたら?

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仮に規制強化の方向で法案が可決されたとしよう。そうすると何が起こるか?

いや、むしろ何も起こらないのだ。

なぜなら、闇サイトや悪質な出会い系サイトなどは、海外のサーバーを利用していることが多い。

アダルトサイトなどは日本のサーバーではNGなところが多いため、ほぼ海外だ。

すると、どれだけ日本の法律で厳しく取り締まっても法の適用外になってしまう。

これでは、労力の無駄だ。

そして、日本の法の番人である警察はサイバー捜査能力がとても低い。

以前もハッキングしたパソコンで犯行予告を行った「PC遠隔操作事件」で4人も誤認逮捕している。

日本はその分野での捜査が遅れていると露見させたようなものだ。

なぜ、サイバー捜査能力が低いのか。

それは固定された倫理観が日本にはまだ根付いていたからだ。

アメリカやロシア、中国は以前から優秀なハッカーを積極的に国の国家機関に招いている。

ハッカーの中には犯罪者もいるが、その知識とスキルは中々探しても見つからない人材だ。

その”優秀さ”を評価して国防に当たらせることが日本ではできなかった。

犯罪者だろうと国の為に尽力できる人材は、厚い待遇を約束して国防に当たらせる。

それが他国の考え方だ。

2015年に日本でもやっとハッカーの募集を始めた。

しかし、「ホワイトハッカー」と呼ばれるそれは正式な採用ではなく期限付きの派遣社員みたいなものだ。

待遇は他国と比べてかなり落ちる。

よって、優秀なハッカーは皆、待遇の良い海外に流れてしまっている。

これが、今の日本の実情だ。

もし、日本がサイバー攻撃にあったら(すでにSONYなどは攻撃されているが)対処できないだろう。

これは、国防レベルでの話だが上の能力が上がれば全体の底上げになるはずだ。

ネットに詳しい専門家を招くこと。

まずはそこからだ。

ネットの規制の前にすべきことはいくらでもあるのである。

最後に

僕達は、もうネット社会から抜け出すことはできない。

ならば、それを上手に使っていくしかないのだ。

その為には「無知」から脱却しなくてはならない。

自分の家族や財産、そして自分自身を守るために。

引っかかる者がいなければフィッシングサイトなど存在し続けられないのだ。

そして、「規制」という簡単で短格的な結論に至るのは、もう少し熟慮してからでも遅くないはずだ。

子供達が新しいテクノロジーに触れる機会を奪うのは日本の未来にとっても大きな損失なのだ。

そして、「インターネット」が長い年月をかけて、何百、何千人の研究者によって発明されたものだということを忘れてはならない。

皆そこに人生を賭したのだ。

それを簡単に規制してしまうのは彼らの人生を否定してしまうことになるのだから。

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